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2018/03/19

アレルギーっ子の入園・入学・進級 ④ 緊急時対応(アナフィラキシーとエピペン)

~2011年2月13日の日記を加筆修正して再アップしました~

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bbs02_201102.gif アナフィラキシーとエピペンについて  


シリーズ最終回。
最後は、いちばん大事な緊急時対応についてです。

園や学校におけるアレルギー対応は、この数年でぐっと体制が整ってきました。全国各地で教職員対象の講演会やエピペン講習なども開かれ、たくさんの先生方が参加してくださっています。
けれども、緊急時対応、とくにエピペン注射については、先生方の使用への不安や知識・理解不足などまだまだ課題があるのも現実です。

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★アナフィラキシー&エピペンの基本的な知識

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『すこやかライフ』No.40「アナフィラキシーに対応するために」

昭和大学小児科講師 今井 孝成先生がわかりやすく解説されています。
アナフィラキシーについてコンパクトにまとまっているので、印刷して学校の先生にお渡ししました。

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(ポイント)
◇アナフィラキシーは、アレルゲンの摂取・接触後、数分から数十分以内に、全身に複数のアレルギー症状が出現する状態。
◇時に重症化してアナフィラキシーショックになると、危険な状態となる。
◇このため、状態に応じた適切な応急処置と医療機関の受診が重要。
◇アナフィラキシーショックやその一歩手前の状態で、エピペン®(アドレナリン自己注射薬)を使用した応急処置が非常に有効。
◇2011年よりエピペン®が健康保険適用になった。
◇アレルギー児が多くの時間を過ごす学校、幼稚園、保育所での対応について、ガイドラインをもとにしたアナフィラキシー対応が進んでいる。
◇エピペン®は、本人が打てない場合、保護者のほか、学校、幼稚園、保育所の職員や、救急救命士が打つこともできる


マイランEPDのHP
「アナフィラキシーってなあに.jp」 

エピペン、アナフィラキシーに関する情報は、マイランEPDに上しく掲載されています。エピペンの具体的な使い方、使用上の注意点、Q&Aなどがあり、患者用資料などもダウンロードできます。

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★「エピペンを使う基準」ついて

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エピペン


・日本小児アレルギー学会では2013年7月、「エピペンを使う基準」についての見解を発表 しました。

エピペン1

エピペンが処方されている患者でアナフィラキシーショックを疑う場合、下記の症状が一つでもあれば使用すべきである。

【消化器の症状】
・繰り返し吐き続ける 
・持続する強い(がまんできない)おなかの痛み

【呼吸器の症状】
・のどや胸が締め付けられる
・声がかすれる
・犬が吠えるような咳
・持続する強い咳き込み
・ゼーゼーする呼吸
・息がしにくい

【全身の症状】
・唇や爪が青白い
・脈が触れにくい・不規則
・意識がもうろうとしている
・ぐったりしている
・尿や便を漏らす


・この見解を作成した国立相模原病院・海老澤元宏先生は、 「エピペンはほとんど副作用がない上、威力は強い。一つでも症状が出たら、迷わず打って欲しい」と話されました。

・ここで、わが家のエピペン体験談を。
牛乳の免疫療法中、自宅でエピペンを使う症状が出ました。症状の進みが早く、私は激しく動揺しました。以前、エピペンを打つ体験をさせてもらったときの針が飛び出すズドンっという衝撃がよみがえり、怖くてなかなか打てませんでしたが、勇気を出して針を太ももに押し付けました。打って10秒もすると、何もなかったかのように症状がなくなりました。ですが、その効果は15~20分しかもちませんから、打ったらすぐに救急へ行きました。後から娘にエピペンは痛かったかと聞いたら、「あの状況では苦しいほうが辛くて、痛さなんか感じないよ」と言っていました。

・打つタイミングの見極めは難しいですが、今井先生の名言、「迷ったら打て」です。

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★全学校に配布!文部科学省のYouTubeで対応を学ぶ

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2015年3月、全国の学校にアレルギー疾患対応資料として以下DVDが配布されています。忙しい先生方にもコンパクトに見てもらえる内容です。

▽エピペンの正しい使い方



▽緊急時の対応



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★保育所&学校ガイドラインに書かれているエピペンの記載

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エピペンは、本人が注射できない緊急時には、保護者や園・学校の関係者が打っても医師法違反にはなりません。

「学校のアレルギー疾患に対する取組みガイドライン」
2008年3月、文科省監修、財)日本学校保健会発行。全国の幼稚園・小中学校に配布されました。
このガイドラインでは、エピペン(自己注射)を本人に代わって教職員らが打つことは医師法に違反しないとする初めての見解が示されています。詳しくはP.67「エピペンについて」参照

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」
2011年3月、厚生労働省より公表。保育所におけるエピペン使用についての記載あり。
→「第4章 食物アレルギーへの対応」より
救急処置が間に合わない場合等の緊急時には、その場にいる保育者が注射することが必要な場合もあり、緊急の際は保育者が注射することも想定の上、保育所職員全員の理解を得て、保護者、嘱託医との十分な協議を行った上で、連携体制を整える。

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★ 印刷必須!「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」

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2013年7月、東京都が作成し、保育所・乳児院・児童養護施設、学校、幼稚園、保健所・保健センター等に配布されました。

これ、とーーーってもわかりやすいです!!!
都民でなくとも、ぜひダウンロードして、園や学校の先生と共有しましょう!!!
娘の学校では、教室、職員室、保健室、家庭科室に置いてくれています。

東京都 「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」 

東京都 緊急時マニュアル
 
マニュアルの主な内容とポイント
1.食物アレルギー症状の緊急性の見分け方と対応手順を分かりやすく解説
2.症状を観察する際のポイントをチェックシートとして新たに作成
3.エピペン(R)※の使用方法と小児の心肺蘇生を図示
4.施設内での役割分担

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マニュアルは普通に印刷するとA4版ですが、うちでは 半分のA5版サイズで印刷してエピペンケースに入れています。



お友だちのアレルギーっ子ママが作ってくれたエピペンケース。中にはエピペン2本、メプチン吸入、抗ヒスタミン剤、保険証コピー、
緊急時対応マニュアル(東京都作成)、連絡先や病院IDなどを書いたメモ。ケースは可愛くて娘のお気に入り♡  机がぐちゃぐちゃですが^^;


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というわけで、入園入学進級の4回シリーズは、これにていったんおしまいです。教職員、主治医、そしてわたしたち保護者が連携しながら、子どもたちが安全に、安心して過ごせる場を作っていきましょう!



アレルギーっ子の入園入学