2018/06/25
【放送内容あり】 6月23日(土)TBS報道特集『変わる、食物アレルギーの常識』
※※6/24追記※※
放送内容の文字起こしを追記しました。
とてもよい内容でしたね。
なぜアトピー性皮膚炎を徹底して治すことが食物アレルギーの予防に大事なのかがよくわかる内容でした。
経口免疫療法をしているお子さんの症例もさらりと触れていましたが、食物アレルギーになっている場合にも、アトピー性皮膚炎の治療は重要です。
私たちはつい「食べる」ことばかりに目がいきがちですが、今一度、体全体のアレルギー反応もあわせて治療していくことで、より早く食べられるようになるかもしれません。
下記に番組内容の文字起こしをアップいたします。よろしかったらどうぞ。

<放送のお知らせ>
6月23日(土)「報道特集」
(17:30~18:50 TBS系列全国放送)
『変わる、食物アレルギーの常識』(仮題)
<放送内容 文字起こし>
■ごく少量からアレルゲンを摂取する経口免疫療法
渋谷区に住む想くんは1日3回、食事前に口周りに保湿剤を塗る。生後間もなくアトピー性皮膚炎を発祥、専門医になかなか出会えず、1歳を迎え「牛乳アレルギー」と診断。乳児の1割が患者だという食物アレルギーは、特定の食物の摂取後に起こる免疫の過剰反応でかゆみ・じんましん等の症状が出る。家族全員で牛乳を除去した同メニューを食べるようにしている。
1歳をすぎ、国立成育医療研究センターに転院、牛乳を毎日ごく少量飲むことでアレルギーを抑えようとする経口免疫療法を行う。反応の出ないごく少量から注射器を用い正確に計量、0.01ccから始めた。アナフィラキシーショックから患者をまもるエピペンという注射は、ショックを和らげ症状進行を一時的に緩和。池内さん一家は必ず持ち歩くようにしている。出先での事故の可能性が高いと話す。2年間は1ccでもアレルギー症状が出ていたが、最近、経口免疫療法を卒業。乳製品を好きなだけ摂れるようになった。
■生後すぐからの徹底したスキンケアと、離乳食を遅らせず開始することで食物アレルギーを予防
これまで医師は、一定の年齢になるまでアレルギー食品を除去するよう指導していたが、食物アレルギーを増やす結果になることがわかってきた。卵アレルギーに関する日本の臨床研究では、生後6か月の早い段階から摂取したほうが卵アレルギーの予防に良く、食べないことで予防することは非常に困難ということがこの数年間でわかってきた。
食物アレルギーと向き合う池内さん一家は、第二子は食物アレルギーにならないよう主治医に相談。新しい考え方では、食物制限せず早い段階から離乳食を開始。皮膚からアレルギー食品が入らないよう生まれた直後からスキンケアを徹底することを指導された。「初期から治療出来たため、肌をキレイにして卵を少量から食べさせることで、加熱した卵なら食べられるようになった」と医師は語る。
■常識を変えた免疫細胞とは
人間の身体の中では食べたものを腸から吸収する。攻撃細胞が栄養を攻撃するのを抑える免疫細胞のTレグが作られる。Tレグは攻撃を指令する細胞とそれを受ける細胞の間に入り攻撃を抑える。腸内では食品ごとにTレグが作られている。また、Tレグを増やす腸内細菌が発見されるなど研究が進んでいる。
■アトピー性皮膚炎との関連~最新の学説から
昨年日本小児科学会がまとめた提言では、アトピー性皮膚炎のある乳児は卵の摂取が遅いほどアレルギー発症のリスクが高まるため、医師管理のもと生後6か月からの卵の微量摂取開始を推奨としている。また、卵を食べ始める前にアトピー性皮膚炎を寛解させることが望ましいとされる。
アトピー性皮膚炎のある子供の皮膚断面は、免疫細胞が外敵をすぐに捕まえようとしている。そのため荒れた肌から卵などのタンパク質が入ると、敵とみなされ攻撃、食物アレルギーを発症する要因となる。食物として食べるとTレグが作られるため、アレルギー食品が皮膚から入る前に口から食べることでTレグを増やすと予防となる。
■スキンケアで経皮感作を防ぐ
皮膚からアレルギー食品が入らないように、常に清潔にし経皮感作を避けることが重要。
国立成育医療センターのアレルギー科では正しいスキンケアを学ぶ子どもアトピー教室を随時開催している。液体石鹸・水を混ぜ合わて泡が作れるよう指導している。子供らは保湿剤の塗り方まで学ぶ。ポイントは、汚れは泡で包み洗い落とすこと、手で揉むように洗うこと、肘・膝などはしわを伸ばして洗うこと。
■食物アレルギー 最新の予防法で
水戸さん一家は両親共にアレルギー体質のため、専門医の指導のもとで娘のアレルギー予防に取り組んでいる。産まれてすぐにスキンケアを開始、生後5ヵ月から離乳食を開始。卵を食べさせ卵アレルギーを予防しており、離乳食開始から半年で米5粒相当から25粒相当に増加。娘には食べる前に口周りの保湿を行う。卵入りの料理を残さず食べさせるためのメニュー工夫が大変だという。
1日2回、保湿剤によるスキンケアの前に入浴させ全身を丁寧に洗う。しかし生後2ヵ月でアトピー性皮膚炎を発症、医師の指導のもとでプロアクティブ療法を開始。治療が功を奏し、1歳5ヵ月になっても食物アレルギーを発症していない。5歳になるまで予防は続けるが、現時点では食物アレルギーをほぼ完璧に予防出来ている。父は、アレルギー物質の経口摂取は心配だったが現在なんでも食べられるようになりありがたいと話す。医師は、早めにアトピー性皮膚炎を治療し、食物アレルギーの予防という方向にシフトすると良いと話す。
■取材記者さんから
紹介した方法は予防であり、すでに食物アレルギーを発症している人は全く別。また、専門医の指導のもとで行うように伝えた。1日2回のスキンケアは必須のため、負担の少ない方法を工夫してほしいとも。
食物アレルギーは個人差の大きい病気のため、国立成育医療センターでは食物経口負荷試験を行い「ここまでとっても反応が起こらない」という上限を調べ、許容量の1/100から(経口免疫療法を)行っている。
昔と比較し、先進国では食物アレルギーで悩む子供が増えている。人類は農業・畜産業と接することで免疫細胞が鍛えられてきたが、現在の清潔な環境で十分にTレグが増えないことががアレルギーが増えているひとつの原因ではないかとみられていると伝えた。
放送内容の文字起こしを追記しました。
とてもよい内容でしたね。
なぜアトピー性皮膚炎を徹底して治すことが食物アレルギーの予防に大事なのかがよくわかる内容でした。
経口免疫療法をしているお子さんの症例もさらりと触れていましたが、食物アレルギーになっている場合にも、アトピー性皮膚炎の治療は重要です。
私たちはつい「食べる」ことばかりに目がいきがちですが、今一度、体全体のアレルギー反応もあわせて治療していくことで、より早く食べられるようになるかもしれません。
下記に番組内容の文字起こしをアップいたします。よろしかったらどうぞ。
<放送のお知らせ>
6月23日(土)「報道特集」
(17:30~18:50 TBS系列全国放送)
『変わる、食物アレルギーの常識』(仮題)
<放送内容 文字起こし>
■ごく少量からアレルゲンを摂取する経口免疫療法
渋谷区に住む想くんは1日3回、食事前に口周りに保湿剤を塗る。生後間もなくアトピー性皮膚炎を発祥、専門医になかなか出会えず、1歳を迎え「牛乳アレルギー」と診断。乳児の1割が患者だという食物アレルギーは、特定の食物の摂取後に起こる免疫の過剰反応でかゆみ・じんましん等の症状が出る。家族全員で牛乳を除去した同メニューを食べるようにしている。
1歳をすぎ、国立成育医療研究センターに転院、牛乳を毎日ごく少量飲むことでアレルギーを抑えようとする経口免疫療法を行う。反応の出ないごく少量から注射器を用い正確に計量、0.01ccから始めた。アナフィラキシーショックから患者をまもるエピペンという注射は、ショックを和らげ症状進行を一時的に緩和。池内さん一家は必ず持ち歩くようにしている。出先での事故の可能性が高いと話す。2年間は1ccでもアレルギー症状が出ていたが、最近、経口免疫療法を卒業。乳製品を好きなだけ摂れるようになった。
■生後すぐからの徹底したスキンケアと、離乳食を遅らせず開始することで食物アレルギーを予防
これまで医師は、一定の年齢になるまでアレルギー食品を除去するよう指導していたが、食物アレルギーを増やす結果になることがわかってきた。卵アレルギーに関する日本の臨床研究では、生後6か月の早い段階から摂取したほうが卵アレルギーの予防に良く、食べないことで予防することは非常に困難ということがこの数年間でわかってきた。
食物アレルギーと向き合う池内さん一家は、第二子は食物アレルギーにならないよう主治医に相談。新しい考え方では、食物制限せず早い段階から離乳食を開始。皮膚からアレルギー食品が入らないよう生まれた直後からスキンケアを徹底することを指導された。「初期から治療出来たため、肌をキレイにして卵を少量から食べさせることで、加熱した卵なら食べられるようになった」と医師は語る。
■常識を変えた免疫細胞とは
人間の身体の中では食べたものを腸から吸収する。攻撃細胞が栄養を攻撃するのを抑える免疫細胞のTレグが作られる。Tレグは攻撃を指令する細胞とそれを受ける細胞の間に入り攻撃を抑える。腸内では食品ごとにTレグが作られている。また、Tレグを増やす腸内細菌が発見されるなど研究が進んでいる。
■アトピー性皮膚炎との関連~最新の学説から
昨年日本小児科学会がまとめた提言では、アトピー性皮膚炎のある乳児は卵の摂取が遅いほどアレルギー発症のリスクが高まるため、医師管理のもと生後6か月からの卵の微量摂取開始を推奨としている。また、卵を食べ始める前にアトピー性皮膚炎を寛解させることが望ましいとされる。
アトピー性皮膚炎のある子供の皮膚断面は、免疫細胞が外敵をすぐに捕まえようとしている。そのため荒れた肌から卵などのタンパク質が入ると、敵とみなされ攻撃、食物アレルギーを発症する要因となる。食物として食べるとTレグが作られるため、アレルギー食品が皮膚から入る前に口から食べることでTレグを増やすと予防となる。
■スキンケアで経皮感作を防ぐ
皮膚からアレルギー食品が入らないように、常に清潔にし経皮感作を避けることが重要。
国立成育医療センターのアレルギー科では正しいスキンケアを学ぶ子どもアトピー教室を随時開催している。液体石鹸・水を混ぜ合わて泡が作れるよう指導している。子供らは保湿剤の塗り方まで学ぶ。ポイントは、汚れは泡で包み洗い落とすこと、手で揉むように洗うこと、肘・膝などはしわを伸ばして洗うこと。
■食物アレルギー 最新の予防法で
水戸さん一家は両親共にアレルギー体質のため、専門医の指導のもとで娘のアレルギー予防に取り組んでいる。産まれてすぐにスキンケアを開始、生後5ヵ月から離乳食を開始。卵を食べさせ卵アレルギーを予防しており、離乳食開始から半年で米5粒相当から25粒相当に増加。娘には食べる前に口周りの保湿を行う。卵入りの料理を残さず食べさせるためのメニュー工夫が大変だという。
1日2回、保湿剤によるスキンケアの前に入浴させ全身を丁寧に洗う。しかし生後2ヵ月でアトピー性皮膚炎を発症、医師の指導のもとでプロアクティブ療法を開始。治療が功を奏し、1歳5ヵ月になっても食物アレルギーを発症していない。5歳になるまで予防は続けるが、現時点では食物アレルギーをほぼ完璧に予防出来ている。父は、アレルギー物質の経口摂取は心配だったが現在なんでも食べられるようになりありがたいと話す。医師は、早めにアトピー性皮膚炎を治療し、食物アレルギーの予防という方向にシフトすると良いと話す。
■取材記者さんから
紹介した方法は予防であり、すでに食物アレルギーを発症している人は全く別。また、専門医の指導のもとで行うように伝えた。1日2回のスキンケアは必須のため、負担の少ない方法を工夫してほしいとも。
食物アレルギーは個人差の大きい病気のため、国立成育医療センターでは食物経口負荷試験を行い「ここまでとっても反応が起こらない」という上限を調べ、許容量の1/100から(経口免疫療法を)行っている。
昔と比較し、先進国では食物アレルギーで悩む子供が増えている。人類は農業・畜産業と接することで免疫細胞が鍛えられてきたが、現在の清潔な環境で十分にTレグが増えないことががアレルギーが増えているひとつの原因ではないかとみられていると伝えた。