FC2ブログ
2018/06/03

【再掲】みんなの体験談*その4…乳児期からの徹底したスキンケアと食物アレルギー

※※2018年6月3日※※
あるお母さんとの出会いがあり、2015年9月6日の日記を再アップしたいと思います。
ステロイド軟膏は、正しい使い方をすれば決して怖いお薬ではありません。
Yちゃんママの体験談は、私たちにたくさんのことを教えてくれています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


生後5ヶ月のとき、重度のアトピー性皮膚炎による低タンパク血しょうと診断されて即入院になったYちゃん(3歳)。
4ヶ月間にも及ぶアトピーの入院治療では、1日3回、徹底したスキンケアを学び、いまもつるつるお肌をキープしています。

この数年、皮膚からの暴露によって食物アレルギーの感作がおきるという説が言われるようになり、お肌をつるつるにすることが食物アレルギーの予防や治療にとても重要であることがわかってきました。

赤ちゃん時代からスキンケアでしっかりアトピーをケアしていきながら、適切な時期に負荷試験を受けてちょっとずつ食べる生活をしていけば、これからのお子さんは、うちの娘たちの時代のように、長く食物アレルギーをひっぱらずに食べられるようになると感じています(すでに食物アレルギーになっている場合にも、早く食べられるようになるためにスキンケアは重要です)。

下記に、この3年間をふり返ってYちゃんママがこれまでの生活をまとめてくれました。貴重なお写真もたくさんです。ぜひ最後まで読んでいってください。


  w-line11_201509e2a.gif



■アトピー性皮膚炎

・・・2013年1月(0歳5ヶ月)・・・ 

11image
 
生後2か月から乳児湿疹が悪化。生後5ヶ月のとき、帰省先で手足にチアノーゼが現れ、救急車で搬送され、重度のアトピー性皮膚炎による低タンパク血しょうで即入院になりました。

入院後、ヘルペスに感染していたため高熱が続き、顔中が腫れ上がりました。親子ともに眠れない日々が続きました。熱が下がり、血清を打っていたので低タンパクが解消され、退院。

東京に戻り、ERの先生の紹介で国立成育医療研究センターに転院。成育の外来ののち、即入院。数日かと思ったら2~3か月と言われ絶句。。。

1日3回のスキンケアを続け、1週間でつるつるのお肌になりました。
肌がきれいになるとよく寝る、よく笑う、こんなに目が大きかったのか!とびっくりすることばかりでした。

2image-001.jpg

31image.jpg

髪の毛がへんなのは、頭まで湿疹だらけでじゅくじゅくになり、髪の毛が抜けてしまったからです。

41image.jpg

51image.jpg

61image.jpg

71image.jpg

81image.jpg

当時の主治医の森田先生(現在は平塚市民病院、慶応病院)は、熱心で、週1回は母とミーティングをして今の状況と今後の見通しを確認してくれました。

さらに先生は、毎朝7時過ぎには病室に顔を出して、お肌のチェック、おむつ替え、抱っこしてスキンシップ(毎朝富士山を見ながらお話)までしてくださっていました。

泊まり込みが2週間を超えたころ「顔色が悪いから、家でゆっくり寝てきてください。ここは完全看護の病院ですので安心してください」と家に帰るように勧められ、それ以降は片道1時間かけて通院しました。

夜は娘を寝かしつけてから帰宅。最初は母がいなくて泣いてしまうこともありましたが、慣れると朝までぐっすり眠るようになりました。私は家でゆっくり眠れるようになったので、止まりかけていた母乳が復活し、冷凍したものを持っていく日々でした。

成育に入院するまでは、ステロイドを使うのがこわく、ネットでいろいろな情報をみてしまっていて何を信用していいのか、何が正しい治療法なのか分からなくなっていました。

けれど信頼できる先生から正しい情報を教えてもらい、みるみる肌がきれいになって笑顔の娘をみれたので自分も頑張れました。

病棟には同じアトピーで入院しているベビーちゃんが何人かいて、仲良くなり、同じ悩みを共有する仲になれたし、「赤ちゃん会議」と称して、井戸端会議するのが唯一の楽しみでした。


・・・2013年4月末退院(入院4ヶ月後)(0歳8ヶ月)・・・

91image.jpg

スキンケアは1か月くらい1日3回、その後は1日2回に。
汗をかいたらシャワーで流してあげたり、離乳食でべたべたになるので、結局3回スキンケアをする日も多かったです。

乳幼児の時期はよだれなどで口周りがかぶれやすく、皮膚感作をふさぐために授乳、食事の際のプロペトは必須。これは総回診の時に大矢先生がいつも呪文のように言っていたので必ず守りました。

プロアクティブ療法は徐々にステロイドの間隔をあけていくやり方です。始めはステロイドでしっかり炎症をおさえ、徐々に保湿の日を増やしていきます。

現在は1日1回のスキンケアで、ステロイドは顔週1回、体は週2回のペース。

ベビーの時は、はいはいなどで刺激の多い場所(腕や足)は悪化しやすかったので、チュビをつけていました。いまでも、悪化してくるとつけています。

11image.jpg


■食物アレルギー&経口免疫療法

血液検査で乳、卵、小麦、大麦のアレルギーがあることがわかりました。

(乳)入院中の負荷試験で200ccを飲みきるが、蕁麻疹。退院後の生活が落ち着いた1歳ごろから自宅で少しずつ摂取スタート。
1ccから始めて、アトピーの悪化や風邪などで休み休みだったが一年半で解除。

(卵)1歳2ヶ月。負荷試験でゆで卵の卵白1個分を食べきるが、2時間後に咳き込み(ヒューヒューヒューゼーゼー)と全身蕁麻疹。ゆでたまごの黄味をひとさじから免疫療法スタート。1年後の負荷試験では白身半分を食べる。2時間後に蕁麻疹のみの症状。しっかり加熱したものは症状がでないが、卵自体あまり好きではなく食べてくれないのが悩みどころ。

(小麦)一番数値が高かった。1歳3か月で負荷試験、7.5gでアナフィラキシー(咳き込みヒューヒュー、ゼーゼーと全身蕁麻疹)。そうめん5ミリから免疫療法スタート。1年後に再度負荷試験をして17.5gで軽い咳き込みと全身蕁麻疹。その後約8か月で解除。

免疫療法中に症状がでたのは卵のみ。朝・昼・晩で、卵・乳・小麦を分けて摂取することができました。娘もよくわからないまま毎日食べてくれていたので、楽でした。微量摂取の期間が長いのでやきもきしたこともありましたが、あるときからぐんと量が増えました。

■■■■■

ステロイドを使いたくないという親のエゴで、娘は生死をさまようことになりました。
治療が一歩遅ければ、体に障害がでてきたかもしれないと言われた時は、頭が真っ白になりました。

正しい指導をする病院、信頼できる先生にあえたおかげで、今、元気な娘の姿を見れるんだなと思っています。家族、主治医、入院仲間など、退院しても相談できる人がたくさんいてくれたから、ここまで頑張れたと思います。

スキンケアは親子のスキンシップ、診察日は小旅行の気分と思えば楽しい気持ちになりました。
この体験記がアレルギーでがんばっているお子さん、おやごさんへのエールになればと思っております。

**写真 おまけ**

101image.jpg 

入院前、小児科でもらったステロイドを使ったこともありましたが、石鹸でちゃんと洗わなかったので薬の効果が全然出ませんでした。入院してからのほうが弱いステロイドなのに、ちゃんと洗ってるから効くのです、スキンケアは薬を塗るだけではなく、きちんと洗ってあげることも大切。
頭からお湯をかぶれば、赤ちゃんは目をつぶります。こわがらずに、お顔もしっかり石鹸で洗ってあげてくださいね。

(Yちゃんママの体験談はここまで)


**後日談**

20150906.png

写真は8月に3歳になったYちゃん。はじめての卵牛乳小麦のケーキです。
正しい医療、そして“治してくれる”ドクターとの出会いがあったから、いまがある。ほんとうによかったなぁと、ブログにまとめながら涙がでました。 

>スキンケアは親子のスキンシップ、 診察日は小旅行の気分と思えば楽しい気持ちになりました。

こんな名言も書いてくれました。ありがとう。
これからの時代のアレルギー診療を考えるうえで、最先端の病院での治療は、わたしたちにたくさんのことを教えてくれますね。



【みんなの体験談 リンク】
みんなの体験談*その1…負荷試験、そして治療の先にあるもの(岡山・Tママ) 
みんなの体験談*その2…野を越え、谷を渡った先にある医療(新潟・Mママ)
みんなの体験談*その3…わが子にあった治療法を求めて(東京・Aママ)


アレルギーをつうじた出会い